筆づくり

穂づくり

01選毛

選毛

原毛の使用目的や作る筆の書き味など色々な要素を考え選毛します。

原毛の強弱・色・状態の善し悪しなどを細かく選別していきます。

目利きに長い経験が必要です。

02ボイル

ボイル

鍋に湯を沸かし、原毛を沸騰させないよう弱火で長時間炊きます。

原毛の汚れやくせを取り、予備的な油抜きを行います。

原毛の種類によりボイルする時間は異なります。

ボイル後乾燥させます。

03毛揉み

毛揉み

米のもみ殻を焼いた灰を原毛にまぶします。

火のし(アイロンのような物)を使って熱してから、鹿皮に巻いて毛を揉みます。

原毛の余分な油を取り除き(本格的な油抜き)、毛筋をまっすぐに伸ばす効果があります。

原毛の種類により、まぶす灰の量、揉む力を調整します。

04さらえ

さらえ

毛揉みした毛の灰を落とし、毛先の方にそろえます。

そろえながら毛先と根元が逆さになっている逆毛や、毛先の悪いすれ毛などの不要な毛を、半さしという小刀のような道具を使い丁寧に取り除きます。

05寸切り

寸切り

先寄せした毛をつくる筆に必要な長さに切ります。

06組みたて成形

組みたて成形

個々の職人がそれぞれの経験を基に感性を最大限研ぎ澄まし、つくろうとする筆に応じた毛の種類とその組み合わせを決定します。

筆づくりの最も難しいところは、使用する原毛が動物個体毎に違い、以前と全く同じ毛の組み合わせで作製した場合でも、ほぼ異なる筆になってしまう点です。

その時の原毛の状態により、組み合わせを吟味し、以前と同じ筆にしていきます。

よってこの工程の精度により筆の優劣が大きく左右されます。

職人が納得する品質に出来上がるまで、寸切り~成形の工程を繰り返し行います。

07混毛

混毛

つくろうとする筆に必要な毛を組み合わせ、均等になるよう混ぜ合わせていきます。

混毛には、ねり混ぜと盆混ぜの2種類の方法があります。

ねり混ぜは水に浸した毛をうすく伸ばし何度も折り返し混ぜ合わせます。

混ざり具合や筆の調子を見ながら混ぜることができるので、精度の高い商品をつくり上げられます。

盆混ぜは乾いた毛を混ぜ合わせるため、大量生産に向いています。

08芯立て

芯立て

筆の太さを一定にするため、つくる筆の太さに合わせたコマという筒状の道具に毛を通して芯を立てます。

09上毛巻き

上毛巻き

立てた芯に上質な上毛を薄く均等に巻きます。

上毛は筆を使用する時に短い腰毛が出てくることを防ぐと共に、穂首をきれいに見せるためのもので、化粧毛とも呼ばれています。

10焼締め

焼締め

上毛を巻いた穂首を十分に乾かした後、穂首のお尻の部分をコテで焼きながら麻糸で硬く締めます。

締めが不十分の場合、毛抜けの原因となりますので、きつく焼締めすることが重要です。

太い穂首や毛筋の細い純羊毛筆などは特に締まりにくく、さらに強い力で締める必要があります。

仕上げ

01繰り込み

繰り込み

穂の太さに合わせて筆の軸に穴をあけ、穂首と軸を接着します。

接着剤が乾かないうちに規格通りに、穂首の長さを正確に調整します。

02仕上げ

仕上げ

穂首にたっぷりと糊を含ませ竹ベラで余分な糊を落とし、クシ通しをして毛をまっすぐにします。

次に穂首に糸を巻きつけ、円錐状になるように筆を廻しながら穂に含まれているのりを搾り取り、指でさすりながら形を整えていきます。

後は形が崩れないように、筒などに立て自然乾燥させます。

十分に乾燥させた後、キャップをはめます。

03名入れ

名入れ

筆作りの最後に名入れを行います。銘を彫る場合は、専用の彫刻刀を使用します。

通常の書き順とは逆に横線は右から左へ縦線は下から上へ彫っていき、最後に染料で色を入れます。

この他にも銘の刻印を押すもの(ホットスタンプ)、銘が入った和紙を貼るなどの名入れ方法があります。